書籍・研究論文・学会発表・資料
ご興味のある方は以下の論文や書籍を通じてご理解を深めていただければ幸いです。
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ペアレント・メンターは発達障害支援において、支援者や専門家には決して果たせない役割を果たしてくれる存在です。自らも発達障害の子どもを育てた経験のある親だからこそ、発達障害の子どもを育てている親御さんの悩みに、共感的に応えることができます。しかし、当然のことながら、親は支援者でも専門家でもありません。ですから療育に関わる詳細なアドバイスをしたり、様々な支援技法を相談ケースに合うように工夫して伝えたり、相談者の状態に応じた心理カウンセリングをするなど、支援者や専門家に代わる役割はできません。
支援者・専門家とペアレント・メンターは発達障害支援を別の側面から支え合っていけるのです。だからこそ、地域の支援者や専門家とペアレント・メンターが協働することに深い意味があります。地域のペアレント・メンターと協働することによって、地域の発達障害支援はより豊かなものになっていくでしょう。例えば、児童発達支援での親御さんの子育て勉強会や相談会に協働参加することによって親御さんたちは多くを得ることができるでしょう。また専門的な支援機関に留まらず、乳幼児健診後の親子教室、子育て支援センターや幼稚園・保育園などでの茶話会でも専門家とペアレント・メンターがペアで参加することは子育て支援という点で大きな意味を持つでしょう。
そして、もう一つ、大切なお願いがあります。ペアレント・メンターが相談を受ける機会が増えてくると、ペアレント・メンターが専門家のサポートを必要とする場面も出てきます。それは、相談者の悩みが自らの子育て体験からかけ離れてしまっている場合、子育ての問題がさまざまな他の問題との絡みで複雑にこじれてしまっている場合、相談者自身が緊急度の高い支援を必要としている場合など、です。そんな時に、地域のペアレント・メンターを支援者や専門家の立場でバックアップしていただけると、ペアレント・メンターが安心して、そして安全に活動していくことができます。これはとても大切なことです。
発達障害支援において家族支援は非常に重要であり必要とされています。その家族支援を、家族の視点から支え・展開していくペアレント・メンターという取り組みに対して、是非、支援者・専門家としてご協力いただけますよう、お願い申し上げます。