配信日:2021/1/15

みなさま,あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しく御願いいたします。
日本ペアレント・メンター研究会の小倉です。

2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大予防のため,様々な工夫をしながらのメンター研修,メンター活動になりました。私も,いくつかの地域の養成研修や継続研修に携わらせていただきましたが,どこの地域も様々な工夫をされながら実施されていました。メンター活動を進めていくかどうかも悩まれたところも大きかったと思いますが,つながりが希薄になりがちな時代だからこそ,私自身はメンター活動の重要性を改めて感じました。
今回は,研究会からではなく,おかやま発達障害者支援センター,徳島県発達障がい者総合支援センターに御願いして,岡山県,徳島県の状況について報告してもらいました。


岡山県

岡山県は現在48名のメンターが登録されています(令和2年12月)。今年はコロナ禍により派遣件数は減りましたが、今だからこそできたこともありました。メンター活動では、依頼元からの希望で初めてメンターの体験談の事前収録を行いました。収録時、聴き手不在のためメンターに戸惑いはありましたが、自分のペースで気楽にお話いただけたようでした。体験談を視聴した参加者のアンケートからは、メンター自身の伝えたいこと・思いがしっかり届いていることが読み取れました。
また、フォローアップ研修会は初めてZoomで開催しました。「傾聴・共感」をテーマに講義とロールプレイを実施し、対面とZoomの違いを体感することができました。研修会後には「Zoomでのロールプレイはタイムラグがあって相手の話に集中しにくかった」といった難しさについての感想もありつつ、「ロールプレイはとてもよい学びになった」「感染症予防だけでなく移動時間の節約にもなり研修会に参加しやすかった」といったポジティブな感想もありました。メンターや地域支援者のご協力をいただきながら、誰もが安心して参加できるメンター活動に、前向きに挑戦することができた一年でした。


徳島県

徳島県では今年度、メンター養成研修として、基礎講座・事例検討会を実施しました。換気・消毒・公開講座部分の人数調整等の対策を行い予定通り実施しましたが、感染拡大の時期であったため、メンター活動を希望されていながらやむなく、途中で講座に参加できなくなった方もいらっしゃいました。 メンター活動についても、手指消毒・検温・マスクなどの対策を取りながら実施することとし、年度頭初には、例年通りの活動を計画しました。年間6回の「メンターによるグループ相談会」・「シルバー人材センター講習会での啓発活動」・「発達障がい者総合支援センターでの保護者支援事業への参加」を予定し、会場が使えなくなり直前に中止とした一回を除き、予定通りの活動を実施することができました。しかし、毎年、6カ所での活動を実施している「シルバー大学校講座での啓発講座」については、主催者の判断により全回中止となった現状もありました。メンター活動については、今回のコロナの状況だけでなく、ペアレント・メンター自身の負担にならないように、メンター協会で派遣者の調整もしながらの活動であり、今後も様々な状況に合わせながらの活動になると考えています。


岡山県,徳島県の状況を読んでいただいて,どのようなことをお感じになられたでしょうか。うちの地域と似ている!と感じた部分もあれば,そういう考え方や方法もあるのか!という発見もあったのではないかと思います。この時期だからということではなく,よりよい研修や活動をするためには,今この場所で求められるものを考えることが大切なのだなと思いました。